CONCEPT

 

奇をてらわないうつくしさと、機能性。

釣りのプロ・クルマのプロ・デザインのプロそれぞれが専門知識をシェアしながら進めていくという方法は、とても建設的。釣り場での実際の動作を何度もシュミレーションして設計したラッゲジルーム。すべての荷物を収納可能としながらも、美しさを損なわないこだわり。エクストレイルの燃費とパワーのデータを熟知しているからこそできる、チューンナップ。悪路、視界に対応するためのリフトアップなど、最高の要素をふんだんに盛り込みました。


 

アングラーのニーズを満たす 最高の釣り車。「JAPAN POWER」

このプロジェクトの軸には、日本中の「職人」たちの技術や誇りがつまっています。
デザイナーのコンセプト設定のもと、全体感から細部まで一気に仕様決定。
「日本の伝統、そして職人さんたちの力を借りて、細部まで妥協しない1台に仕上げよう」
そんなテーマに賛同してくださる、たくさんの企業さまや職人さまたちが全力で協力してくださいました。

MADE OF JAPAN POWER.

― デザインコンセプト ―

「最高の釣り車を作りたい」こんな熱意ある相談を受け、コンセプトや世界観をじっくり考えてた。

釣りの知識は皆無ではないが、あまりにも「釣り専用」のクルマというのはデメリットが多い。汚れ、キズはもちろん、驚くほどに荷物が多い。普通なら、後部座席をもつぶし、プラスチックで形成された部品を組み上げ、収納部分を確保したりするのだろう。
釣り人は移動が多いという。車内で仮眠をとったりすることもあるだろう。そんなことから、後部座席をつぶさずすべての荷物を収納できることをひとつ、テーマにした。そんなことをじっくり考えながらいるとき、あるアイデアが降りてきた。「色々な職人さんのマンパワーを集結させてみよう。」そして、アイデアを各職人さんたちへ伝えた。「それは無理だ、難しい」と何度も言われながら。しかし彼等の凄いところは、こちらが真剣だと、真剣に応えてくれる。わたしは、そのやり取りがたまらなく好きだ。普通では難しいこと、それを可能にしてくれるのが日本にいる「職人」だ。


 

業界初 PUチッピングコート

四駆のカスタムと言えば、マットでアーミーなスタイルが多いが、それでは面白くない。マット塗装は、キズや汚れが付きやすくお手入れが大変。ブラックバスのプロだから、色は「ブラック」にこだわった。オリジナルのフレーク入りブラックでエレガントに仕上げている。
強度を出すのに「LINE-X」が王道だが、それではもっさりしすぎてしまう。そこで、業界初「チッピングコート」をプレスラインに沿って施すデザインを提案した。高い技術の要る方法で、このラインでチッピングコートをかけられる職人は、まずいない。飛び石、デッドグラスのキズから車体を守ってくれる。

柿渋染色、オリジナルワックス仕上げ。

木部の防腐・撥水対策には、日本固有の染料「柿渋」を採用。仕上げにオリジナルのワックスを使用。
古くから、木材の反りや防腐のため用いられてきた柿渋は、現在使用量も大幅に減っている。調べていくと、水中で用いる魚網や釣り糸の防腐・強度を増すために古くから用いられてきたという。化学物質が一切入っていないことから、シックハウス症状を起こさない染料としてもとても魅力的である。さらに撥水効果を高めるべく、天然の植物油を使用したオリジナルのワックスで磨きをかけている。

メカニック・整備

千葉県千葉市にある「カーショッププレシャス」が車両提供と、メカニック・加工をメインで担当。エクストレイルに関しては、日本で一番と言っていいほどのノウハウを持つ。

株式会社プレシャス

Design & Direction

今回のプロジェクトの特徴は、外部よりデザイナーを迎えたこと。幅広く活動するデザイナーのフレキシブルな観点をベースにした。ただ派手なだけでなく、女性ならではの観点など、じっくり練り上げられたプランのもとビルドアップされています。

Studio16